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“生成AI時代”の経営・人事戦略

生成AIが「働く場」にもたらす衝撃──企業が認識すべき、新たな時代の人材戦略と人的資本経営とは?

第1回

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 ChatGPTが登場し、生成AIの持つ大きな技術的インパクトが世の中の話題を席巻しています。新しい技術的応用や使い方、今後の社会論などは、毎日何百件も更新される勢いで情報が増している状況です。雇用への影響も確実に進んでいます。AI系エヴァンジェリストやメディアが報じるところによれば、欧米では、生成AIの普及によって大手SIやコンサル会社をはじめ、多くの業種にレイオフが及んできているという情報もあります。ただし、単なる雇用異動や退職ということではなく、働く場や、働き方全体に影響は及ぶと考えられます。日本も例外ではなく、この技術の波が様々な形で雇用と雇用管理の方法、そして「働く場」に影響を与えることになっていくのは間違いないでしょう。本連載では、「生成AIが雇用へ与える影響と、経営・人事観点での雇用に関する対応の方法論」を考えていきます。

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生成AIが「働く場」へ与えるインパクト

 生成AIの中でも特に話題となっている、ChatGPTをはじめとしたLLM(大規模言語モデル)とは、人間のように文章を生成する能力を持つAIであり、企業における情報の収集や解析、文書作成などの業務を大幅に効率化できるとされています。このことは、登場から少しの時間しか経っていない今でも、多くの方がご存じでしょう。

 実際、生成AIにより生産性が著しく向上する事例が多数報告されており、たとえば、報告書の作成やメールの自動返信などがAIによって効率化される活用事例などはいくつも確認されています。また、生成AIを用いた顧客サポートでは、より迅速かつ正確な対応が可能となり、顧客満足度の向上につながっているケースもあります。

 こうした事例に加え、単に文書作成の補助のみでなく、企画や分析業務の支援などにおいても、進歩し続ける生成AI技術の適用が考えられ、様々な分野でその活用が期待されています。

 たとえばマーケティング分野では、生成AIが消費者のニーズを分析し、ターゲットに適した広告文案を自動生成するという事例があります。製造業では、生成AIが設計から生産計画などに至るまでの分析や企画を支援できます。このように、生成AIは多岐にわたる分野で既に革新的な変化をもたらしていることがわかるでしょう。

 生成AIの業務への影響を狭く限定して捉える意見もありますが、少なくとも、メール返信や企画業務などといった個々のタスクで業務効率が数倍になった、という事例は次々と出てきています。本稿で述べているのは、とんでもない知性のAIが人の仕事を奪い取ることへの対応、というような話ではありません。現状の生成AIのような、汎用的な効率化ができるようなツールが今までなかったため、現時点で既に確認されている上で紹介したような効果を最大限に生かすための、“経営人事関連”の対応の必要性について述べていきます。

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この記事の著者

松井 勇策(マツイ ユウサク)

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